新規事業における営業戦略の作り方

新規事業が立ち上がっていかない原因の一つとして、事業開発と営業の戦略が一致していないことがあげられます。
新規事業を成功させる営業戦略は、顧客課題の深掘り → 価値検証 → 収益モデル構築 → 営業プロセスの標準化という順序を外すと機能しません。
企業が苦戦する「新規事業×営業」のギャップ
多くの企業で、新規事業の営業がうまく機能しない場面が見られます。
その背景には、事業開発と営業の役割のズレや理解不足が存在します。
よくある悩みとしては、
・営業部門が新規事業の提供価値を説明できない
・検証前なのに売上目標だけが先行してしまう
・顧客課題よりも自社プロダクトを優先してしまう
といった“典型的なつまずき”があります。
本来、事業開発の役割は「仮説構築と検証」、営業の役割は「再現性ある販売プロセスの構築」です。
ここが曖昧なまま進めると、組織全体が迷走し、営業戦略が機能しなくなるのです。
新規事業の営業戦略に必要な4ステップ
新規事業は既存事業と違い、不確実性の塊です。
そのため、営業戦略も“探索型”で設計する必要があります。
ここでは、成功確度を上げる4つのステップを紹介します。
①顧客課題の深掘り(ディスカバリー)
最初の目的は売ることではなく、顧客の未解決課題を発見することです。
事業開発担当者は営業現場に同行する等、とにかく現場に足を運び顧客の痛み・不満・非効率を直接聞き取るべきです。
新規事業は“顧客の本音”からしか始まりません。
②価値仮説の検証(PoC/プロトタイプ)
課題が見つかったら、その課題を解決する価値が本当に受け入れられるかを検証します。
この段階では、完璧なプロダクトは不要です。
最小限の機能で顧客に試してもらい、反応をもとに仮説を素早く修正します。
このサイクルの速さが勝負を左右します。
③収益モデルの設計
営業戦略で極めて重要なのが、収益モデルの事前検証です。
単価、契約期間、解約率、LTV、必要な営業コストなどを仮設定し、
事業として成立するかを早期に判断します。
ここを曖昧にすると、スケールフェーズで赤字が増大します。
④営業プロセスの標準化
プロダクトの価値が市場に受け入れられ始めたら、営業プロセスを標準化していきます。
顧客の意思決定ポイント・プロセスを把握し、提案資料、トークスクリプトを整理し、
誰が売っても成果が出る状態を実現することで、事業が一気に拡大します。
経営者が今すぐ取り組むべき3つの行動
新規事業の営業戦略は、経営者の意思決定で成功確率が大きく変わります。
特に以下の3点は重要です。
- 事業開発と営業の役割分担を明確化する
責任範囲が曖昧だと、行動がずれ、事業が迷走します。
「誰が検証を担当し、誰が販売を担当するのか」を明確にしましょう。
- 検証重視のKPIに切り替える
新規事業の初期フェーズで、売上や訪問件数だけを追うのは非合理です。
学習量・顧客理解・検証サイクルなどのKPIに置き換えるべきです。
- 経営者自身が顧客の声に触れる
新規事業が成功する企業の共通点は、経営者が直接顧客から学んでいることです。
現場の声に触れることで、判断の精度が劇的に向上します。
まとめ
- 新規事業が苦戦する原因は「事業開発と営業のズレ」
- 成果を出す営業戦略は 顧客課題 → 価値検証 → 収益モデル → 標準化 の4ステップが不可欠
- 経営者は「役割分担の明確化」「KPI改革」「顧客理解の強化」にコミットすべき
新規事業は不確実性が高い領域ですが、正しい営業戦略を導入すれば成功確率は高まります。


